いきるはな   いけばなの「新しい力」
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現在の果報
はじめに

いけばなを愛する皆様はご存じの様に、永い歴史を歩んで参りました。1945年、太平洋戦争終結以後、急速に世界に日本のいけばなとして海外に知られる事になり、「いけばな」の言葉が世界共通語として日本語で通じてしまいます。いけばなの新家元も多数生まれました。その素晴らしい「いけばな」もバブルが弾け、今世紀初頭元気がなくなり、思っているより早く衰退方向に向い始め、今後のいけばなに対して回復の為の要因が見つかりません。
家庭に一輪の花を生け自然を嗜む行為が消えようとしている今こそ、これからの「いけばな」の回復の為に、現状をよく知り事実を事実として解り必要な事は残して正す処は正して行く事が大事ではないでしょうか。

盛の因(いけばなの繁栄)

要因は多方面に絡まっていて何が原因なのか整理がつきにくい状態です。良いとか悪いとか(批判ではないのです)ではなくて、あるがまま(如実知見)に事実の成り立ちを見てみました。
現在「いけばな」を広く世界に知られる様になった、いろいろな原因が有りますが、繁栄の内側には衰退もしくは崩壊の原因にも成り行く出来事が表裏一体として、ともなっています。

  1. 日本のいけばなの繁栄の因に、日清・日露戦争と引き続き太平洋戦争で御主人が出兵されて戦死なされ、ご不幸に接しられた亡き後の奥様達が、生活の営みの為に茶道いけばなに教室を開き、生計の糧として歩み当時の主婦層へ拡がった。
  2. 女性がいけばなに嗜む人口が増えて、いけばなの先生と言われたなら必ず女性の先生と思ってしまう程になってしまう状態になった。
  3. そしてこの女性層への浸透は家庭のたしなみと捉えて習い事として社中に赴き、稽古を通していけばなの各流派への御免状の交付拡大に繋がり収入を得、力を得、更なる拡大方向へ向かいます。
  4. 拡大の為に
    1. いけばな展を開催。
    2. いけばな展の出展者に階級に応じて大作・中作・小作の出展を促す。
    3. いけばな展の会場費は階級制から出展料を徴収する。
    4. いけばな展の入場者数増大に向けて、入場券を各人階級制に割り当て数を定め、配布による捌きを展開。
      バブル時代にはあそこもここもと、いけばな展の開催活動が盛んで付き合いのある方から捌き切れない入場券を頂いて見に行きました。
    5. 免状(上階級交付へ誘う)の受付。
    6. 各家元主催による華道展・新年会・新人展・文化祭等の開催等々。
    いけばな展の開催には必要な事も有ります。

現在は未だ太平洋戦争前の女性が現役として支えておりますが、最高老齢期を迎えて活動に制約される時が来ました。次の世代、戦後近くで生まれた方達が支えるにも老いの季節を迎えていますから支える時間は短い現状です。それに追随する現在のいけばな離れの現状はゆっくりと衰退に拍車を掛けて行きます。

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衰退因(いけばな離れ)
  1. 少子化現象・国民皆婚社会の崩れ。
  2. テーブルフラワーの浸透。
  3. 花材費の高騰。
  4. 盛の因から4に於いて過大な出費。
  5. 師範級の高齢化による中心メンバーからの自然離脱辞退。
  6. (5)に於いて弟子の離脱。
  7. (5)(6)に於いて免状交付の無進展の発生。
  8. 今後いけばな人口の回復は望めませんから弱体回避の為、学習会の増加、家元公認の花材道具や花器、著書の発刊、写真集の会員への販売、等で収入を得るしかありません。
  9. 女性の自立と社会的地位の上昇で力を持ち、活躍の場が広がるのと同じく趣味の拡大からいけばなへの選択は外れる方向に流れる。
  10. 全てではありませんが免状に対しての効果の疑問。
  11. 免除交付への拒否。都会地では免除はいらない、生けられれば良いとする方が増えた。ただ都会地よりは離れている市町村では未だ御免状の交付依頼はあります。
  12. 花材は花屋さんで購入しなければ整えられない方がほとんど。
  13. 抽象表現の為に花材費が嵩んでしまう。
    • 作品を作る楽しみがある。
    • イメージの合致の為に身近な処に花材が揃わないが故に花材調達に遁走。
    • 展示後の花材の処理。再利用もありますがほとんどが廃材。
  14. 各流派、個人華道家から多くのいけばな写真集の発刊やテレビ放映・PCのホームページの、いけばな写真集の観覧等で型と色彩の自然受信。
    よっていけばな展での作品に新鮮みが薄く感じる現状。
  15. 作品に対しての比較の蔓延。
  16. ガーデニングの普及等々。
  17. 山林の開拓で自然が身近では無くなって来た。
  18. お布施の減少。

まだまだ現状はあるでしょう。

これらの事は良いとか悪いとかと云うのではなく、盛の因(いけばなの繁栄)と衰退因(いけばな離れ)から、あるがままを観た時に、いけばなの流派(個人も含む)の増誘発と増大、そして繁栄。しかし衰退させてしまう現状が観えます。
結果として現れているいけばなの現状を修復しょうとしても、とても変える事は出来ません。しかし因と縁を新しく整える事で事態は変えられます。いけばなの新復活「新しい力」はここから出発します。

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